山 行 報 告 【記 根来】
2006・9/21〜24 北アルプス 表銀座縦走  M 根来



ウラシマツツジの紅葉 お猿さんだよ コケモモ センジュガンビ トウヤクリンドウ



燕岳 合戦小屋付近の紅葉 常念小屋と槍ヶ岳 槍・穂高 朝焼けの槍ヶ岳



【コースタイム】

[22日]
穂高神社前=中房温泉(5:25)→第2ベンチ(6:20)→合戦小屋(7:50〜8:40)→燕山荘(9:20)→燕岳(10:00)→燕山荘(10:40)→切通し岩(12:58)→大天荘(14:00)

[23日]
大天荘(6:30)→牛首分岐(7:00)→常念小屋(8:10〜8:25)→常念岳(9:25)→蝶槍(12:05)→蝶ヶ岳ヒュッテ(13:20〜13:40)→長塀山(14:15)→徳沢園(16:00)

[24日]
徳沢園(5:55)→明神(6:45〜7:30)→河童橋(8:20)→大正池(9:10)



21日の夜、田舎者のせいか新宿の街は相変わらずに勝手が判らず迷ってしまい、都庁舎下駐車場22時30分発の「さわやか信州号」にかろうじて飛び乗る。


【22日】
 穂高神社前から中房温泉に向かう別パーティ3名とタクシーに同乗する。単独であれば大枚の料金を払わねばならないところであった。今夏の大雨の影響による道路工事が行われており、林道の一部で5時頃まで通行禁止となっているようであるが、幸いにも工事時間が終わったのかすんなりと通行できた。車中から2頭連れのカモシカを見る。

 燕岳への登山口は新築された便所のそばにあり、平日ながらも結構な人数のオジ、オバさんが屯っていた。水を汲み、用を足してから白みはじめた暁闇の中を出発。どうもお腹の具合がよろしくない。

 第2ベンチで一休みがてら藪の中に分け入る。藪からでてくるとオバさんが1人休んでいた。ちょっと恥ずかしい気分。合戦小屋までは樹林帯で、ときどき樹間から雲海が見える程度。途中で40代くらいの若者?に追い越されてしまう。

 合戦小屋の付近はようように色付き始めたかな?と言う程度。ナナカマドは実だけが赤くなっていた。「夏にナナカマドの白い花が一杯咲いていたのでナナカマドの赤い実が一杯生っているのを見たくて、また来た。」と話していたオバさんがいたが、今年はナナカマドの実はあまり生っていないようである。残念!!

 小屋の前のベンチでコンロを出して朝食のウドンを食べる。天気は雨こそ降らないが今一。

 ここから先はあまり急登もないので花などを探しながら歩くが。あまり見当たらない。

 下から見ると燕山荘あたりにガスが巻いていたりしたが、稜線にでてみると西側は以外に雲が切れていて、北鎌、硫黄岳、裏銀座コースなどが望まれる。

 30数年前に来た時は燕岳に行かなかったので、荷物をデポしてカメラのみ手にして燕岳に向かう。登山道の右手の砂礫帯にコマクサの株が沢山見受けられる。なかには名残りの花を付けている株もあり、夏と秋が同棲しているようだ。

 燕岳頂上で写真を撮り、眺望を楽しんでから引き返す。

 燕山荘からは平らな道。ウラシマツツジもようよう色付き初めてきた。前日、前々日と良く眠れなかったので、切通し岩付近でしばし昼寝。20分くらい寝たであろうか。歩き出して、しばらくして合戦尾根で小生を追い越していった若者?とすれ違う。聞けば大天井岳まで日帰りピストン、とのこと。道理で早いはずである。

 最低鞍部で一休み。槍ヶ岳東鎌尾根への喜作新道はここで右に分かれる。本日最後の登りをひと頑張り。常念小屋まで行けなくはない時間であったが、寝不足もあり大天荘に宿泊することにする。

 夕食まで時間があるので持参のウィスキーをチビチビ飲む。単独行は気楽で良いが、こういう時は気の合う仲間がいると、もっと楽しいのだが…。
夕食を食べながらテレビの天気予報を聞いていると、大陸から高気圧が張り出してきて、数日は好天とのこと。天候が気がかりであったが、思い切って出かけてきて正解であった。


【23日】
 日の出前に起きてご来迎を拝む。槍・穂高はもちろん立山、剣、鹿島槍から連なる後立山連峰、乗鞍、御岳など360度の眺望である。朝日に焼ける槍・穂高をカメラに収めて朝食にする。

 7時に出発の予定であったが、6時になると他の泊り客は全て出払い、一人になってしまったので、アタフタと出かける。東天井岳付近は平坦路であり右手には槍・穂高を眺めながらの悠々漫歩。5時半に出かけたはずの20数名のツアー客を追い越したが、特段急いだわけでもないので、ツアー客の歩みの遅さにちょっとびっくり。

 横通岳付近で猿をたくさん見かけた。子連れが3組、日光浴をしているもの、中に左足膝下付近から無くなっているものなど、実にゆったりとしていた。
樹林帯に入り、しばらく歩くと常念小屋の前に出る。これからの登りに備えて一休みする。

 頂上までは高度差で約400m。もっと大きな岩がゴロゴロしたルートだったような記憶があるが、考えてみれば30数年も経つので整備されたのであろうか。頂上で槍・穂高のパノラマ用に写真を撮る。これから登った高度差とほぼ同じだけ下ることになる。

 蝶槍までは樹林帯の中をいくつか登り降りするので以外に疲れる。所々に草紅葉が始まっている。秋の花の代表的なトリカブトが殆ど見当たらない。
そんなに急いだつもりは無いのだが、予定より早いので蝶槍を過ぎたあたりで、また昼寝。

 蝶ヶ岳ヒュッテの前についてのが1時20分。泊まりにするには早過ぎるのでコンロを出してコーヒを飲む。最後の泊まりなので、お風呂にも入りたいが、徳沢園に降りても泊まれるかどうか不明なので迷っていると、上高地の観光マップを持っているグループがいたので電話番号を聞き、空き状況を確認すると宿泊可能とのこと。観光マップを持っていたグループは横尾から登り蝶ヶ岳ヒュッテに泊まる予定であったが、やはり早すぎるので徳沢まで降りるとのことなので、ついでに予約をしてあげる。

徳沢園では、相部屋で夕食を付けて申し込みをする。部屋に荷物を置き、早速風呂へ入る。

 浴室の付近に乾燥室があったので、汗で濡れたズボンや手ぬぐいなどを入れる。ほんの30分ほどですっかり乾いて、ズボンの汗臭さも消えたようである。

 夕食では岩魚の塩焼きとビーフステーキが出たので、思わず生ビールを頼む。蝶ヶ岳ヒュッテでは望めない豪華さである。


【24日】
 明神岳のモルゲンロートを眺めながら徳沢園を出発。さすがに観光客は少ない。明神で朝食のラーメンを作る。徳沢園でケチらずに朝食もつければ良かったのだが根がしみったれなのだろう。

 河童橋付近はさすがに人手が多い。バス停に真っ直ぐ向かえば良かったのだが、立ち去りがたく、大正池まで歩くことにする。田代池近くから観光ツァー客とのすれ違いが多くなり大正池ではどっさり観光客がいた。


田代湖付近 穂高連峰 名残りのコマクサ 立山・剣、鹿島槍